こんにちは。
当記事では、大人からの英語のやり直し・学び直しの順番や効率的な勉強法を解説していきます。
少し記事が長くなりますが、大人からの英語の学び直しを論理的に理解するために「多くの日本人が英語が苦手な理由」「日本人が英語が話せない原因」「その原因を適切に解決する勉強法」など一つ一つ丁寧に説明していきます。
自分が英語ができない理屈が分かれば、その適切な解決方法も理解できると思いますので、これまで英語に触れてこなかった初心者の方、仕事で急に英語が必要になった方、キャリアアップのために英語を身に付けたい方など、本気で英語を話せるようになりたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.日本人が英語が苦手な原因
大人になってからの英語のやり直し・学び直しをするといっても、私たちは中学校・高校と6年間も授業で英語を勉強してきたはずです。
また、多くの大学で英語は必修科目であるため、大学に進学した人は講義でも英語を勉強したことでしょう。
高校受験や大学受験対策などの英語学習も含めると、日本人は学生時代におよそ1,200時間ほど英語を学習すると言われています。
1,000時間以上も勉強すればそれなりに英語が話せてもおかしくないはずですが、大人になってから英語のやり直しが必要になるくらい英語が苦手な人がこんなにも多いのか、まずはその根本的な原因を見ていきましょう。
1-① 日本人の英語力は世界87位(2023年)
スイスに本社を構える「EFエデュケーション・ファースト」という語学学習や留学事業を営む国際機関が英語能力指数というデータを毎年公表しています。
最新データでは、日本人の英語能力は英語が母国語の国を除外した調査対象国113か国中、87位という順位です。
Very high proficiency | High proficiency | Moderate proficiency | Low proficiency | Very low proficiency |
1位 オランダ | 13位 ポーランド | 31位 ホンジュラス | 64位 パキスタン | 92位 パレスチナ |
2位 シンガポール | 14位 フィンランド | 32位 ジョージア | 65位 レバノン | 93位ウズベキスタン |
3位 オーストリア | 15位 ルーマニア | 33位ベラルーシ | 66位トルコ | 94位カメルーン |
4位 デンマーク | 16位 ブルガリア | 34位ガーナ | 67位 スリランカ | 94位セネガル |
5位 ノルウェー | 17位 ハンガリー | 35位スペイン | 67位 タンザニア | 96位ヨルダン |
6位 スウェーデン | 18位 スロバキア | 35位イタリア | 69位 エチオピア | 97位スーダン |
7位 ベルギー | 19位 ケニア | 35位モルドバ | 70位 ブラジル | 98位カンボジア |
8位 ポルトガル | 20位 フィリピン | 38位コスタリカ | 71位 アラブ首長国連邦 | 99位ハイチ |
9位 南アフリカ | 21位 リトアニア | 39位モルドバ | 71位 パナマ | 100位オマーン |
10位 ドイツ | 22位 ルクセンブルク | 39位ウルグアイ | 73位 モンゴル | 101位アンゴラ |
11位 クロアチア | 23位 エストニア | 41位 ボリビア | 73位 カタール | 101位タイ |
12位 ギリシャ | 24位 セルビア | 41位 ロシア | 75位 コロンビア | 101位ベナン |
25位 マレーシア | 43位 キューバ | 76位 モロッコ | 104位カザフスタン | |
26位 チェコ | 43位 フランス | 77位 アルジェリア | 105位ソマリア | |
27位 ナイジェリア | 45位 ウクライナ | 78位 マダガスカル | 106位イラク | |
28位 アルゼンチン | 45位 パラグアイ | 79位 インドネシア | 107位コートジボワール | |
29位 香港 | 47位 ウガンダ | 80位 エクアドル | 108位サウジアラビア | |
30位 スイス | 48位 アルメニア | 80位 シリア | 109位ルワンダ | |
49位 韓国 | 82位 中国 | 110位リビア | ||
50位 エルサルバドル | 83位 アゼルバイジャン | 110位イエメン | ||
51位 ペルー | 83位 エジプト | 112位タジキスタン | ||
52位 チリ | 85位 クウェート | 113位コンゴ民主共和国 | ||
53位 グアテマラ | 86位 マラウイ | |||
54位 イスラエル | 87位 日本 | |||
55位 ドミニカ共和国 | 88位 アフガニスタン | |||
56位 ベネズエラ | 89位 メキシコ | |||
57位 ネパール | 90位 ミャンマー | |||
58位 イラン | 90位 キルギス | |||
58位 ベトナム | ||||
60位 バングラディシュ | ||||
60位 インド | ||||
62位 ニカラグア | ||||
63位 チュニジア |
(参照:EF EPI | EF English Proficiency Index | EF Global Site)
日本人の英語力は「Low proficiency」のグループに分類され、英語能力が非常に低い国であることが客観的なデータとして示されています。
1-② 日本人が英語が苦手な原因
義務教育や高等教育で10年近く英語を勉強しているのに、なぜ日本人の英語能力はここまで低いのでしょうか。
その主な原因は、英語と日本語の言語のルーツが根本的に異なることに起因していると考えられます。
先ほどの表で英語能力が高い国を見ると、英語と言語のルーツが同じか近い国が上位を占めています。
英語と言語系統が最も近いと言われるオランダ語やドイツ語話者はランキング1位と10位であり、その他にも英語と言語の親和性が高いスウェーデン語・ノルウェー語・ポーランド語・ルーマニア語などの話者は軒並み高順位にランキングしています。
また、中上位には南米のスペイン語圏の国が多くランクインしていますよね。
逆に、英語と最も離れた言語と言われる日本語・中国語・韓国語・アラビア語を母国語に持つ国のランキングは、韓国49位、UAE71位、カタール73位、中国82位、日本87位、パレスチナ92位、ヨルダン96位、イラク106位、サウジアラビア108位、イエメン110位と軒並み低い順位です。
考えてみれば当たり前ですが、英語と言語構造が似ている母国語の人は英語力が高く、英語と言語構造が異なる母国語の人は英語力が低いという傾向が顕著に表れているのが読み取れます。
1-③ 構造が異なる言語を非効率的な方法で学習
前述のとおり、英語と日本語はルーツが根本的に異なるため、日本人が英語が苦手なのは自然なことです。
アルファベットと平仮名・漢字では文字が異なるため、単語や発音は似ても似つきません。文法についても、英語は主語・動詞・目的語ですが、日本語は主語・目的語・動詞と語順も異なります。
使う文字も発声方法も語順も全く違う言語をイチから学ぶ必要があるのですから、英語学習に時間がかかるのは仕方がありません。
ですが、それにしても、義務教育と高等教育で1,000時間以上も勉強しているのに、英語が全く話せずに学び直しが必要になってくるのもちょっとおかしな話ではありますよね。
結論としては、日本の学校教育は「日本語と全く異なる言語構造の英語を、無理やり日本語に当てはめる暗記学習をする」という無理が生じているため、多くの日本人は全く英語の本質を理解できずに苦手なままなと言えます。
1-④ 英語と日本語は互換性がない
言語構造が異なるということは、そもそも英語と日本語には互換性がないということです。
互換性がないということは、英語を日本語を通して理解するのは無理が生じてしまうということに他なりません。
この点を理解していないと、英語のやり直し・学び直しをするにあたって「単語帳を一冊暗記しよう」「中学校の文法テキストを復習しよう」といった学校教育の復習が大切なのだと勘違いしてしまいます。
ですが、冷静に考えてみてほしいのですが、学校や受験対策で英語を何百時間も勉強しても英語を全く話せるようにならなかったのに、中学や高校の勉強をやり直しても英語が話せるようにはならない可能性が非常に高いのは当たり前ですよね。
日本の「暗記重視」の英語学習では英語を話せるようにはならなかったのに、その非効率的な英語学習を繰り返すのは根本的に間違っているわけです。
つまり、大人からの英語のやり直し・学び直しをする際には、英語の本質的な力を身に付ける適切なアプローチを知ることがとても重要になります。
2.大人からの英語のやり直し・学び直し【大切なこと】
それでは、日本語とは全く構造が異なり、言語の互換性がない英語を身に付けるためには、どのようなアプローチが必要なのか。
結論としては、「英語を英語として理解する」という勉強法がとても大切となります。
2-① 単語・文法・発音が基本
英語を学び直すにあたり、大切なのは単語・文法・発音の基礎学習を丁寧に行うことです。
どれだけ複雑で難しい文章も、英語を更生する要素は単語・文法・発音の3つです。
もちろん、中学生で学ぶ簡単な単語から専門的な論文に登場するような難しい単語までありますし、シンプルな文法もあればネイティブが使うような複雑な文法もあります。
発音もアメリカ・イギリス・オーストラリアなど国によって違う部分もありますし、住んでいる地域によっても訛りなどがあるため、聞き取りやすい発音もあれば聞き取りづらい発音もあるでしょう。
しかし、難易度の差こそあれ、英語を構成する要素を細かく分解すれば単語・文法・発音となり、それぞれの基礎がしっかりしていれば、ビジネスで問題ないくらいの英会話コミュニケーション能力は身に付くわけです。
ただ、ここで問題となるのは、単語・文法・発音という重要な基礎の勉強法です。
日本の学校教育には大きく2つの問題があり、1つ目は単語・文法が「英語を無理やり日本語に当てはめる暗記学習に偏っている」こと。
そして2つ目は、発音の学習が圧倒的に不足していることが挙げられます。
2-② 単語は暗記学習からイメージ学習へ
前提として、単語の暗記は必要不可欠です。
英語の暗記量が増えて語彙が豊富になるだけでも、リーディングやリスニングのスキルはある程度は伸びます。
ただし、大切なのは学校教育のようにただ英単語の意味を日本語で覚えるだけでなく、英語のイメージを捉える覚え方をすることです。
たとえば、「see」「look」「watch」はそれぞれ「見る」と覚えるのが普通ですよね。
この3つの英単語を日本語に翻訳するなら、「見る」という日本語を当てはめることになります。
ただし、「see」「look」「watch」はそれぞれ持っているイメージが異なります。
「see」は、何かが自然と視界に入ってくるイメージ。
「look」は、意識的に対象に視線を走らせるイメージ。
「watch」は、対象に意識を向けるイメージと、それぞれ英単語が持つニュアンスが違うわけです。
すると、たとえば「I saw the guy」なら男が視界に入ってきたイメージで「その男を見かけた」となり、「I looked at the guy」なら意識して「その男に視線を向けた」となり、「I watched the guy」なら男が何をしているのか見続けたというイメージで「その男の挙動を見た」といった意味になります。
このように、英単語にはそれぞれコアイメージがあるのですが、学校や塾・予備校などではイメージを教えるのではなく、単純に英単語の意味を日本語に訳す勉強やテストを実施しますよね。
これでは、英語が本来持っているイメージを捉えることができず、英会話で相手が話す意味を理解できなかったり、誤解してしまったり、自分が英語を話す時も適切に考えを伝えられなかったりと、様々な弊害が出てきてしまうわけです。
英語の学び直し・やり直しをするにあたって、中学校や高校で習ったように英語を単純に日本語に変換して暗記するだけでは、結局、本質的な英語力というものが身に付きません。
単語学習一つとっても、ただ英語を日本語に当てはめて覚えるのではなく、英語が持つイメージを捉える勉強がとても大切となります。
単語を覚える際に英英辞典が効果的と言われるのも、英英辞典は英単語が持つイメージを説明しているため、英語を英語として覚えることがきるからなのです。
2-③ 言語学に基づく文法学習
文法に関しても、基礎文法を暗記すること自体はとても重要です。
文法は読む・聞く・書く・話すの4技能全てに大きく関わる重要な要素であり、英語の根幹とも言えます。
英語と日本語は語順など文法構造が全く異なることが、英語が難しいと感じてしまう大きな原因の一つでもあります。
文法の暗記自体は重要なのですが、中学校の文法テキストをただやり直すといった暗記に偏る勉強法では、リスニングやスピーキングなどの向上には繋がらず、本質的な英語力も身に付きません。
それでは、どのような文法学習が大切なのかと言えば、先ほどの単語学習と同じく英語を英語として学ぶ勉強です。
たとえば、中学校で「have + 過去分詞」という過去完了形を習いますよね。
この時、「have + 過去分詞」の組み合わせは①継続「ずっと~している」、②経験「~したことがある」、③完了「~したところだ」という3つの意味があって、文脈から推測して3つの意味から選ぶと覚えるのが一般的です。
ですが、このように単語の組み合わせと意味を一つ一つ暗記していくと「覚える量が膨大になる」「英語のニュアンスと日本語のニュアンスに違いが出て不自然」「変則的な文法に対応できない」など多くのデメリットが生じてしまいます。
一方、言語学の理論の一つの認知文法では「have + 過去分詞」を継続・経験・完了という3つの意味に分類するのではなく、「have + 過去分詞」は「過去から現在まで連続して動作・状況が繋がっている」というイメージで捉えます。
とある過去の地点を表すのではなく、haveが過去から現在まで「持っている」という連続するイメージさえ理解しておけば、リーディングやリスニングの際に、「have + 過去分詞」を継続か経験か完了か日本語に当てはめて翻訳する必要がなくなり、英語が持つイメージそのままに文章を理解することが可能になるわけです。
英語ネイティブは単語や文法のコアイメージに従って感覚的に英語を使っているため、認知文法を学ぶことでネイティブ感覚の文法を理解することができるようになり、英語を英語として理解できるようになります。
単語や文法の意味や規則を日本語で覚えれば、テストや受験で高得点を取れるようになるかもしれませんが、実践で使える英語、つまり、英語を話せるようにはなりません。
日本人は学生時代に1,000時間以上勉強しても全く英語を話せない人が多いのは、結局、英語を日本語で無理やり覚えるという暗記学習のスコアを競い合っているだけで、本質的な英語学習が全くできていないからというわけです。
2-④ 英語の音を大切にする
日本の学校教育ではあまり発音の学習をしませんが、発音は英語を身に付ける上で必須の勉強内容です。
英語の学び直し・やり直しというよりは、学校では発音に関する勉強をほとんどしてこなかったからこそ、イチから発音をしっかりと勉強する必要があります。
なぜ発音が重要なのかと言えば、英語の音を聞き取る = リスニングの際に発音の知識が身に付いているかどうかが重要だからです。
読めば簡単に理解できる文章でも、ネイティブが話すとなぜか全く聞き取れないのは、「記憶している発音」と「実際の発音」に乖離があるからに他なりません。
たとえば、「When did you arrive in Japan」という文章を読む場合、多くの人は「ウェン ディドゥ ユー アライブ イン ジャパン」と発音すると思います。
ですが、実際の英会話では「ウェン ディヂュ アライヴィン ジャパン」と単語の音の省略・連結・変化などがたくさん発生します。
すると、 ディヂュという音とdid youが結びつかなかったり、アライヴィンという音とarrive inが結びつかなかったりして、相手が何を言っているのか全く分からないという状態になってしまうわけです。
このように、一つ一つの単語の発音を覚えるだけでなく、文章として話される英語、つまり、単語と単語が組み合わさって起こる様々な音声変化を覚えないと、英語の聞き取りが全くできません。
このように、英語を学び直すにあたって、これまでほとんど勉強してこなかった「文章として話される実際の英語の発音」を勉強することがとても重要になってきます。
3.大人からの英語のやり直し・学び直し【NGな勉強法】
ここまで、大人からの英語のやり直し・学び直しには、学校の英語学習の復習や暗記学習に偏るのではなく、英語を英語として理解するための単語・文法・発音の基礎学習が重要であることが分かりました。
この内容を踏まえて、これから英語の学び直しをするにあたってのNG行動を解説いたします。
3-① オンライン英会話に挑戦
まず避けてほしいのは、いきなりオンライン英会話に挑戦することです。
たとえば、ネイティブキャンプ・DMM英会話・レアジョブなど月額1万円以内で受講できる格安のオンライン英会話が人気ですが、大人の初心者がオンライン英会話に挑戦しても挫折する可能性が非常に高いです。
オンライン英会話は「英語を話す」というサービスです。
英語を話すことは、頭の中の知識を発信する行為なので、前提として単語・文法・発音の基礎知識が必要不可欠です。
英語の学び直しが必要な方は、そもそも基礎知識が不足しているため、英語を話せるはずがありません。英語を話せないのに、英語を話せることが前提のオンライン英会話を利用しても、学習目的とサービス内容が一致していないため、学習効果が表れにくいのは当たり前とも言えます。
もちろん、オンライン英会話を否定しているわけではありません。オンライン英会話はあくまで、英語を話せる中上級者が発音や表現の幅をブラッシュアップするサービス。
または、発音など目的意識を明確化した上で、英語学習の補助ツールとして利用するのにおすすめなサービスであり、英語のやり直し・学び直しのためのメインツールとしては不向きということです。
3-② 英語に触れる量を増やすだけ
英語はいっぱい聞けば耳が慣れるとか、自然に聞き取れるようにはなりません。
たとえば、英語の映画やドラマを字幕なしで見る・英語のニュースを聞く・Youtubeの英語学習チャンネルを閲覧するなど、英語に触れる機会を作ろうとすれば、たくさん作ることができます。
しかし、ただ英語に触れる時間を増やすだけでは、英語は聞き取れるようにも話せるようにもなりません。
繰り返しますが、重要なのは単語・文法・発音の基礎学習を丁寧に実施することです。
ただ英語の映画やドラマを見たり、ニュースを聞くだけでは、「ただの趣味」または「勉強した気分になるだけ」なので、地味かもしれませんが、英語のやり直しのためには基礎学習をしっかりと行うようにしましょう。
3-③ 独学でなんとなく勉強する
近年では、ブログやYoutubeで様々な勉強法が紹介されています。
たとえば、英語の音源を後追いで真似するシャドーイングは非常に効果が高い学習法として紹介されることが多いですが、大人の英語初心者がいきなりシャドーイングを実施しても、「間違った発音を覚えてしまう」「変な癖が付いてしまう」「発音の改善方法がわからない」「そもそも自分の発音のどこが間違っているのかわからない」など、様々なデメリットがあります。
もし、独学で発音を勉強して不自然な発音の癖が身に付いてしまったら、矯正するのに時間がかかったりするなど、むしろ英語学習の勉強時間が増えてしまうかもしれません。
英語学習に関する情報量が多いからこそ、適切に情報を取捨選択して、自分にとって本当に必要な勉強法で正しく実施しないと、英語は身に付かないのです。
そして、大人の英語初心者正しい勉強法を適切に実施することは難しいと言えます。
そもそも、適切な勉強法が分かっているのであれば、学生時代から1,000時間以上も勉強しているのですから、とっくに英語が話せるようになっていてもおかしくありません。
今までの日本の英語学習が根本的に間違っており、英語の本質を身に付ける勉強法が分からない状態で、独学で正しい勉強法を実施するのはとても難しいということです。
もちろん、独学でも英語を話せるようになる人はいますが、話せない人が圧倒的に多いから、日本は英語力指標で113か国中87位と非常に低いわけですね。
従って当記事の結論としては、大人からの英語のやり直し・学び直しの際に言語学に基づく正しい勉強法で英語を指導してくれるスクールの受講をおすすめしています。
4.大人からの英語のやり直し・学び直し【目的の明確化】
次に重要なのは、英語を勉強する目的・達成したいレベル・達成するまでの時期を明確化することです。
大人からの英語のやり直し・学び直しをするにあたり、英語の勉強内容自体は変わりませんが、達成したいレベルや時期によって毎日の勉強時間や勉強をする手段などが変わってきます。
毎日の勉強内容を具体化することが継続学習のコツなので、まずは「英語のやり直し」という漠然とした目的を明確にしましょう。
4-① 目的の明確化
英語を勉強する目的はモチベーションに大きく影響します。
趣味として英語を勉強したいのか、今の仕事に英語が必要なのか、将来のキャリアを良くするために今のうちに英語を勉強しておきたいのか、人によって目的は様々です。
目的を明確にすれば、自然と達成したい英語レベルや達成したい時期が見えてくるはずなので、まずは英語をやり直したい・学び直したいという行動の原動力となる目的を明確にしましょう。
4-② 達成したいレベルの明確化
次に大切なのは、自分がどのレベルの英語力を目指したいかです。
日常的な会話や海外旅行に行った時に少し話せるくらいで良いのであれば、独学で地道にゆっくりと英語を勉強する方法も選択肢の一つです。
一方で、ビジネスで通用するレベルの英語力を身に付けたい方、留学など将来的に海外で勉強してみたい方、スラスラと英語を話せるようになりたい方などは、当記事の最後におすすめする英語スクールの受講をおすすめします。
英語力の伸びは「勉強効率」×「勉強時間」で決まるため、英語を英語として理解する適切な勉強をしないと、これまでの英語学習のように1,000時間勉強しても英語が全く話せないままという可能性もあります。
実践的なレベルで英語を話せるようになりたいのであれば、英語の本質を身に付ける勉強をしっかりとしたうえで、6ヶ月~1年はかかるため、できるだけ達成したいレベルに早く到達するためにも、目標レベルが高いのであれば、言語学に基づいたプロの指導を受けられるスクールの受講をおすすめします。
4-③ 達成したい時期の明確化
最後に、目標の英語レベルに達成したい時期を明確にしましょう。
たとえば、ビジネスレベルの英語を身に付けたいのだとしても、それが10年後でも大丈夫なのであれば、ゆっくりと独学で勉強するのも良いかもしれません。
逆に1年後などできるだけ短期間での目標達成を目指すのであれば、勉強効率を最大化することが大切ですから、本質的な英語を身に付けられるスクールの受講をおすすめします。
5.大人からの英語のやり直し・学び直し【コーチング】
この記事の結論としては、大人からビジネスでも通用する英語力をできるだけ短期間で身に付けたい方や趣味やなんとなくではなく、本気で英語を話せるようになりたい方は、コーチングスクールの受講をおすすめします。
5-① 英語コーチングスクールとは
従来の英会話教室や近年では人気のオンライン英会話は、「英語を話す」というアウトプット学習に焦点を当てた学習を実施します。
一方で、コーチングスクールは専属のコンサルタントが学習プランの作成・弱点や課題の発見・課題解決のレッスンやトレーニング・毎日の自主学習の管理など、主にインプット学習のサポートを重視します。
ここまで解説してきたとおり、英語学習のやり直し・学び直しにおいて、英語を英語のまま理解する正しい方法としての単語・文法・発音の勉強がとても大切です。
この単語・文法・発音のインプット学習を丁寧にサポートしてくれるのがコーチングスクールなので、英語の学び直しに最適なサービスとなっています。
5-② 言語学に基づく勉強の実施
コーチングスクールはそれぞれの学習メソッドがありますが、共通しているのは第二言語習得論などの言語学に基づいた英語学習を実施することです。
日本のこれまでの英語学習は英語を無理やり日本語で理解しようとするから本質を捉えられないと解説してきましたが、非母国語を第二言語として習得する方法を研究した第二言語習得論などで効果があるとされる英語学習を実施することで、短期間で効率良く英語を身に付けることが可能になります。
たとえば、おすすめ1位としてご紹介するENGLISH COMPANYでは、国内外の大学や大学院で言語学を修了した専門家から英語トレーニングを受けることができます。
おすすめ2位のLiberty English Academyでは、英語ネイティブが感覚的に身に付けている文法を体系化したグラマーテーブルを学ぶことで、完璧な文法を習得することが可能です。
単語・文法・発音をただ暗記するのではなく、理論に基づいて「英語を話せるようになるための知識」として学ぶことで、英語を話せるようになることを目指すのがコーチングスクールの特徴となります。
5-③ 英語指導の専門家に教えてもらう
英語に限らず何かを学ぶ際には、その道の専門家に指導してもらうのが最も効率的に上達するのは言うまでもありません。
独学では「何を勉強すればいいのか」「どのように勉強すればいいのか」「どれくらい勉強すればいいのか」など適切な英語学習を実施するのはとても難しいです。
一般的な英会話教室やオンライン英会話でも、言語学を学んだプロ講師はなかなか在籍していないのが現状です。
一方、コーチングスクールでは第二言語習得論などの専門的な知識を持っている講師から直接的な指導を受けることが可能となります。
この記事では、特に言語習得に関する知識が深い講師が揃っているスクールをご紹介しますので、短期間で高い目標を達成したい方は受講を検討してみてください。
6.大人からの英語のやり直し・学び直し【メリット】
最後に英語学習のモチベーションを高めるためにも、大人からの英語のやり直し・学び直しのメリットを見ていきましょう。
6-① 収入アップ
英語ができるようになることで分かりやすいメリットの一つが収入が高くなることです。
日系転職版が調査した「大卒年収調査2023」のTOEICスコアと平均年収の相関表をご参照ください。
スコア | 平均年収 |
900~990点 | 966.0万円 |
800~899点 | 845.1万円 |
700~799点 | 787.9万円 |
600~699点 | 732.5万円 |
500~599点 | 709.8万円 |
~499点 | 688.3万円 |
こちらの調査は「日経転職版の会員を対象にした大卒者」の平均年収なので、日本全体の平均年収は大きく超える結果となっています。
TOEICスコアが上がるごとに平均年収も高くなる相関性が明確にあり、800点台では平均年収845.1万円とかなり高い数字が出ています。
英語ができるようになれば、待遇が良い大企業やグローバル企業への転職・昇格・海外手当てが貰える駐在への抜擢など、収入がアップするチャンスが大きく広がります。
もちろん収入がキャリアの全てではありませんが、一つの指標として「英語ができるほど収入が高くなる傾向」は日本では顕著に見られますので、英語学習のモチベーションに繋げてみましょう。
6-② 理想のキャリアの実現
英語ができないだけで諦めなければならないことは多くあります。
憧れの企業や職種で働くことを断念したり、希望の部署に異動させてもらえなかったり、海外の研修や転勤の候補から外れてしまったりと、やはり英語ができる人がキャリアにおいて優先されるシチュエーションは多くあります。
英語ができるようになれば、それだけでもキャリアの選択の幅は広がり、理想のキャリアを実現できる可能性は高くなります。
自分のやりたいことが英語に関わる人は、ぜひこの機会に自分の人生を豊かにするためにも英語の勉強を始めてみましょう。
6-③ 人生経験が豊かになる
英語ができるようになると、今まで避けていたことも前向きに取り組めるようになります。
たとえば、海外旅行に気軽に行けるようになったり、海外の方が多い都心や観光地のカフェ・レストラン・雑貨屋さんなどで働くことができたり、英語の映画やドラマを楽しめるようになったり、洋書を読めるようになったり、海外のYoutuberの配信を楽しめるようになったりと、英語ができるようになることで様々なことが楽しめるようになります。
新しい価値観に出会ったり、自分の世界を広げるチャンスにも出会えるようになりますので、より豊かな生活を送るためにも英語の学び直しをするのはとてもおすすめです。
6-④ 情報収集の質が高まる
たとえば、IT関連・世界情勢・為替や株価などの経済など、英語の情報の方が速くて正確な場合が非常に多いです。
日本語しか理解できないと、すでに情報の価値がなくなっているタイミングでしか情報を得られなかったり、誤訳した日本語の情報を掴んでしまう可能性もあります。
英語のまま情報を得られるということは、より価値が高いタイミングで正確な情報を掴めるようになるので、知的好奇心が高い方や専門的な仕事をしている方にとっても非常に大きなアドバンテージとなります。
6-⑤ 自己肯定感が高まる
特に周りに英語ができる人が多い環境で仕事や生活をしている場合、英語ができないだけで自己肯定感が低くなってしまっている方も多いと思います。
会社の同期が英語ができたり、新しく入ってきた後輩が英語がペラペラだと、自信がなくなってしまう方もいるでしょう。
ですが、ハッキリ言ってしまえば、英語はただの「コミュニケーションツール」です。
正しい方法で学べば誰でも英語を話せるようになるはずなのに、いつまでも英語学習を避けて自己肯定感が低いまま、仕事や生活で劣等感を抱くのももったいないです。
英語ができるようになるだけで自己肯定感が高まれば、仕事などもより積極的に楽しめるようになりますので、ぜひこの機会にコーチングスクールを受講するなどして、本気で英語の勉強を始めてみましょう。
7.まとめ:大人からの英語のやり直し・学び直しは本質的な勉強をしよう
当記事では、大人からの英語のやり直し・学び直しを丁寧に解説しました。
結論として、従来の暗記学習に偏った方法ではなく、英語を英語として理解し、英語を話す知識として単語・文法・発音などの基礎学習を実施することがとても大切です。
ただし、これまで英語学習に挫折してきた方や英語初心者の方は、このような本質的な英語学習は難しいと思います。
短期間で英語を話せるようになりたい方やビジネスでも通用するような英語力を身に付けたい方は、ぜひ当記事でご紹介した英語スクールの受講を検討してみてください。
せっかく英語を勉強する気持ちがあるのであれば、最高の環境で最高の結果を出しましょう。