こんにちは。
当記事では、専門実践教育訓練給付金についてわかりやすく解説していきます。
教育訓練給付制度は様々な種類があって非常に分かりづらいですが、この記事を読めば専門実践教育訓練給付金について理解できますので、興味がある方はぜひ参考にしてください。
なお、この記事では厚生労働省で定期的に開催されている「労働政策審議会」という雇用の安定や就職の促進を目的とする議論に使われている公式の資料を参考にご説明していきます。
資料や参考データは厚生労働省のホームページから引用していることをご了承ください。
1.専門実践教育訓練給付金の概要
教育訓給付制度は「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3種類があります。
まずは、教育訓練給付金の概要を確認しましょう。
1-① 教育訓練給付制度は3種類
専門実践教育訓練給付金は、3種類の教育訓練の中で最もスキルや資格の専門性が高く、講座を受ける期間が数ヶ月~最大4年とかなり長くなる場合もあります。
その代わり、3種類の教育訓練の中で最もキャリア形成に繋がり、就職や転職の成功や年収アップ効果がある制度と言えます。
1-② 専門実践教育訓練給付金の講座の種類
専門実践教育訓練給付金の講座を専門分野ごとに分類すると、だいたい次のようなイメージです。
ジャンル | 詳細 |
医療・社会福祉・保健衛生関係 | 看護師・准看護師・助産師・保健師 介護福祉士(実務者養成研修含む) 美容師・理容師・保育士・栄養士 歯科衛生士・歯科技工士・社会福祉士 柔道整復師・精神保健福祉士 はり師・あん摩マッサージ指圧師 臨床工学技士・言語聴覚士 理学療法士・作業療法士・視能訓練士 |
情報関係 | シスコ技術者認定などでITSSレベル3以上の資格 第四次産業革命スキル習得講座 |
専門的サービス関係 | キャリアコンサルタント |
営業・販売関係 | 調理師 |
製造関係 | 製菓衛生師 |
技術・農業関係 | 測量士補 |
その他、大学・専門学校等 | 【職業実践専門課程】 商業実務・文化・工業・衛生・動物・情報 デザイン・自動車整備・土木・建築・スポーツ 旅行・服飾・家政・医療・経理・簿記・電気 電子・ビジネス・社会福祉・農業など 【専門職学位課程】 【職業実践力育成プログラム】 |
第四次産業革命スキルとは、新技術・システム(クラウド・IoT・AI・データサイエンス)や高度技術(ネットワーク・セキュリティ)など近年で急激に成長している情報関係の分野です。
1-③ 専門実践教育訓練給付金の人気ランキング
専門実践教育訓練給付金の講座の人気ランキングはこちらです。
グラフを見て分かる通り、介護福祉士、キャリアコンサルタント、社会福祉士が非常に人気を集めています。
人気ランキングを表にすると次の通りとなります。
令和3年受講人数 | 受講期間 | |
1位 介護福祉士 | 約10,500人 | - |
2位 キャリアコンサルタント | 約7,300人 | - |
3位 看護師 | 約3,800人 | 3年 |
4位 社会福祉士 | 約3,700人 | 1年 |
5位 第四次産業革命スキル | 約1,700人 | 4ヵ月~1年 |
専門実践教育訓練給付金は基本的に長期間の職業訓練が多いですが、第四次産業革命スキルは半年前後で習得可能な講座であり、近年のデジタルトランスフォーメーションの推進から講座数・受講人数が急激に伸びています。
中長期的なキャリア形成に役立つスキルを身に付けるなら、介護福祉、看護師、社会福祉を、短期間でスキルを身に付けたい場合はIT系のスキルを狙うのがおすすめと言えますね。
2.専門実践教育訓練給付金の詳細をわかりやすく説明
専門実践教育訓練給付金の詳細について、さらに詳しく解説していきます。
2-① 専門実践教育訓練給付金の「受給条件」
専門実践教育訓練給付金の受給条件について、まずは厚生労働省の規定をそのまま引用します。
次の①または②に該当し、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練を修了する見込みで受講している方と修了した方
①雇用保険の被保険者等
専門実践教育訓練の受講を開始した日に雇用保険の被保険者の方のうち、支給要件期間が3年以上ある方
②雇用保険の被保険者であった方
受講開始日に被保険者でない方のうち、被保険者資格を喪失した日以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ支給要件期間が3年以上ある方
※上記①、②とも、当分の間、初めて教育訓練給付の支給を受けようとする方については支給要件期間が2年以上あれば可。
引用元:専門実践教育訓練の給付金の案内
引用文を分かりやすく解説しますと、専門実践教育訓練給付金の受給条件は以下の4パターンに分類できます。
専門実践教育訓練 | |
受講料金の | 雇用保険に2年以上加入 |
②初めての利用(離職中) | 雇用保険に2年以上加入かつ離職後1年以内 |
③2回目以降の利用(在職中) | 最後の教育訓練給付制度の受講日以降、 雇用保険に3年以上加入 |
④2回目以降の利用(離職中) | 最後の教育訓練給付制度の受講日以降、 雇用保険に3年以上加入かつ離職後1年以内 |
初めての利用の場合、在職中で社会人2年以上の経験があれば、誰でも専門実践教育訓練給付金を利用できます。
また、離職中の方でも離職後1年以内であれば利用可能です。
2-② 専門実践教育訓練給付金の「支給金額」
専門実践教育訓練給付金は大きく3つの給付金があり、それぞれ条件があります。
金額 | 条件 | |
①基本の給付金 | ・受講料金の50%(年間上限40万円) ・最大3年間(3年上限120万円) | 専門実践教育訓練を修了する見込みあり (出席率を満たす・テストに合格など) |
②追加の給付金 | ・受講料金の20%(年間上限16万円) ・最大3年間(3年上限48万円) | ①基本の給付金の条件を満たす ②資格試験に一発合格 ③登録が必要な資格は登録 ④1年以内に就職 |
③教育訓練支援給付金 | 基本手当(失業給付)の約80% | ①基本の給付金の条件を満たす ②専門実践教育訓練の受講開始時に45歳未満 ③受講する講座が通信制または夜間制ではない ④受給資格確認時に非保険者ではない(離職中限定) ⑤会社などの役員に就任していない ⑥自治体の長に就任していない |
基本的には受講料の50%が6ヶ月毎に支給されます。
ただし、6ヶ月毎に出席率や成績などの確認があり、「しっかりと受講しているとみなされない場合」 = 「修了の見込みがない」と判断された場合は給付金の支給が打ち切られてしまいます。
一回、給付金の支給が打ち切られると復活することはなく、講座修了まで全額自己負担になります。
たとえば、3年間の講座を受講した場合、最初の6ヶ月で出席率が低かったり成績不振だとその時点で給付金が打ち切られ、3年間の全ての受講料が全額自己負担になるので注意しましょう。
2-③ 専門実践教育訓練給付金の「20%の追加給付」
受講料金の50%の給付金の他に、条件を満たすと20%の追加給付を受給することができます。
ただし、全ての条件を満たすのはジャンルによってはかなり厳しい条件です。
まず、介護福祉士や社会福祉士のように資格試験があるジャンルを選択した場合「資格試験に一発合格」する必要があります。
自信がないから1回試験を飛ばすなど、自分でスケジュールを変更することはできません。
最初にプログラムを選択した時点で定められている資格試験を受けるタイミングで1発合格する必要があるため、難易度が高い資格試験を受ける場合はかなりハードルが高いです。
また、登録が必要な資格は合格後に登録する必要があります。
たとえば、国家資格のキャリアコンサルタントの場合、学科試験と実技試験の両方に合格した上で、登録しなければキャリアコンサルタントを名乗ることができず、追加給付の条件を満たすこともできません。
そして、受講終了後1年以内に就職する必要もあります。
ただし、就職すると言っても条件は緩く、週20時間以上のアルバイトやパートでもオーケーです。極端な話、社会福祉の試験に合格した上で、飲食店のアルバイトを週に20時間以上入れば就職したとみなされ、「就職する」という条件は満たしたことになります。
勘の良い方ならすでに気が付いていると思いますが、追加給付の20%を受給する難易度は、受講するジャンルによって全く違います。
たとえば、資格試験の合格率が90%全土の看護師や、そもそも国家資格試験がない第四次産業スキルは追加給付受給率が50%~60%と高い水準となっています。
一方、資格試験の合格率が若干低めの介護福祉士、社会福祉士、キャリアコンサルタントなどは一発合格できない人も多いため、追加給付受給率が20%~30%とかなり低めです。
このように、追加給付受給率は講座のジャンルによってはハードルが高く、簡単に20%の追加給付を受けられるわけではない点に注意しましょう。
2-④ 専門実践教育訓練給付金の「教育訓練支援給付金」
教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練(通信制・夜間制を除く)を受講し、修了見込みがある「45歳未満の若年離職者」に対して、訓練期間中の生活支援として、失業手当の日額の80%を2か月ごとに支給する制度です。
こちらは、令和7年(2027年)3月31日までの限定的な措置となっています。
簡単に言えば、失業手当の延長線にある給付金で、離職中でも生活に不安なく勉強できる環境を整えてくれる制度となっています。
教育訓練支援給付金の日額は、6ヶ月の平均賃金額 ×(50%~80%)× 80%で算出されるため、前職の収入次第で貰える金額が大きく変わります。
参考として、令和5年(2023年)8月1日~令和6年(2024年)7月31日までの30歳以上~45歳未満の手当額一覧は次の通りです。(若干の金額のズレがあると思いますので、あくまで参考金額としてください)
離職前6ヶ月 平均賃金 | 賃金日額 | 基本手当日額 | 教育訓練支援給付金の額 | |
日額 | 月額(30日換算) | |||
80,000円 | 2,746円 | 2,196円 | 1,756円 | 52,680円 |
90,000円 | 3,000円 | 2,400円 | 1,920円 | 57,600円 |
100,000円 | 3,333円 | 2,666円 | 2,132円 | 63,960円 |
110,000 円 | 3,666円 | 2,932円 | 2,345円 | 70,350円 |
120,000円 | 4,000円 | 3,200円 | 2,560円 | 76,800円 |
130,000円 | 4,333円 | 3,466円 | 2,772円 | 83,160円 |
140,000 円 | 4,666円 | 3,732円 | 2,985円 | 89,550円 |
150,000円 | 5,000円 | 4,000円 | 3,200円 | 96,000円 |
160,000 円 | 5,333円 | 4,218円 | 3,374円 | 101,220円 |
170,000円 | 5,666円 | 4,406円 | 3,524円 | 105,720円 |
180,000円 | 6,000円 | 4,585円 | 3,668円 | 110,040円 |
190,000円 | 6,333円 | 4,755円 | 3,804円 | 114,120円 |
200,000円 | 6,666円 | 4,916円 | 3,932円 | 117,960円 |
210,000円 | 7,000円 | 5,068円 | 4,054円 | 121,620円 |
220,000円 | 7,333円 | 5,211円 | 4,168円 | 125,040円 |
230,000円 | 7,666円 | 5,345円 | 4,276円 | 128,280円 |
240,000円 | 8,000円 | 5,471円 | 4,376円 | 131,280円 |
250,000円 | 8,333円 | 5,587円 | 4,469円 | 134,070円 |
260,000円 | 8,666円 | 5,695円 | 4,556円 | 136,680円 |
270,000円 | 9,000円 | 5,793円 | 4,634円 | 139,020円 |
280,000円 | 9,333円 | 5,883円 | 4,706円 | 141,180円 |
290,000円 | 9,666円 | 5,964円 | 4,771円 | 143,130円 |
300,000円 | 10,000円 | 6,036円 | 4,828円 | 144,840円 |
310,000円 | 10,333円 | 6,098円 | 4,878円 | 146,340円 |
320,000円 | 10,666円 | 6,152円 | 4,921円 | 147,630円 |
330,000円 | 11,000円 | 6,197円 | 4,957円 | 148,710円 |
340,000円 | 11,333円 | 6,234円 | 4,987円 | 149,610円 |
350,000円 | 11,666円 | 6,261円 | 5,008円 | 150,240円 |
360,000円 | 12,000円 | 6,279円 | 5,023円 | 150,690円 |
370,000円 | 12,333円 | 6,288円 | 5,030円 | 150,900円 |
380,000円 | 12,666円 | 6,333円 | 5,066円 | 151,980円 |
390,000円 | 13,000円 | 6,500円 | 5,200円 | 156,000円 |
400,000円 | 13,333円 | 6,666円 | 5,332円 | 159,960円 |
410,000円 | 13,666円 | 6,833円 | 5,466円 | 163,980円 |
420,000円 | 14,000円 | 7,000円 | 5,600円 | 168,000円 |
430,000円 | 14,333円 | 7,166円 | 5,732円 | 171,960円 |
440,000円 | 14,666円 | 7,333円 | 5,866円 | 175,980円 |
450,000円 | 15,000円 | 7,500円 | 6,000円 | 180,000円 |
460,000円 | 15,333円 | 7,666円 | 6,132円 | 183,960円 |
たとえば、離職前6ヶ月の平均月収が30万円だった場合、教育訓練支援給付金は1ヶ月あたり約144,840円もらえるといった計算になります。
離職して昼間に開催される講座を受講する場合は、教育訓練支援給付金を活用していきましょう。
3.専門実践教育訓練給付金の申請方法をわかりやすく解説
専門実践教育訓練給付金の申請手続きは少し複雑です。
手順を間違えると給付金を受け取れない可能性があるため、流れをしっかりと押さえておきましょう。
3-① 受けたい講座を調べる
何よりも大切なのは、あなたが本当に興味があり、最後まで勉強したいという気持ちがある分野の講座をしっかりと調べることです。
専門実践教育訓練に限らず、全ての教育訓練は講座をしっかりと修了しないと給付金が全く支給されません。
オンラインで対象講座を検索できるシステム(教育訓練給付制度検索システム)もありますので、まずは勉強に取り組み、取得したい資格・スキルを見つけましょう。
3-② 訓練前キャリアコンサルティングを受ける
受けたい講座を見つけたら、すぐに受講を申し込むのはNGです。
無料説明会・無料体験・無料カウセリングを受講してスクールや講座を選ぶのは非常に大切ですが、講座を正式に申し込む前に、ハローワークでキャリアコンサルティングを必ず受けましょう。
キャリアコンサルティングは仕事の目標や能力について確認・相談するもので、コンサルを受けるためにはハローワークで事前予約が必要です。
3月など時期によっては混んでいる場合があります。
コンサルティングを受けても、最終的に専門教育訓練を受けなくてもオーケーですので、少しでも興味がある場合は最寄りのハローワークで早めに予約しておきましょう。
そして、コンサルティングを受講すると「ジョブ・カード」が発行されます。
このジョブ・カードが専門教育訓練給付金の申請手続きに必要になりますので、事前にキャリアコンサルティングを受けることは必須であると覚えておきましょう。
3-③ 受講前申請手続きを行う
ジョブ・カードの交付を受けたら、対象講座の受講開始日の1ヶ月前までに必要書類をハローワークに提出し、申請手続きを行いましょう。
必要書類一覧
- 教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票
- ジョブ・カード
- 本人・住所確認書類
- 個人番号(マイナンバー)確認書類・身元確認書類
- 写真2枚(6か月以内の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.4cm)
- 払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード
- 専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付再受給時報告(過去に専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付を受給したことがある場合)
必要書類については、キャリアコンサルティングを受ける時にハローワークでしっかりと確認しておきましょう。
3-④ 対象講座をしっかりと受講する
受講開始日前までに受講料を全額自己負担で支払い、講座をしっかりと受講しましょう。
前述の通り、出席率や成績が不足していると給付金の受給資格を失ってしまうため、しっかりと勉強に取り組む姿勢がとても大切です。
3-⑤ 給付金の支給申請手続きをする
続いて、給付金の支給申請手続きを行います。
専門実践教育訓練の場合は6ヶ月ごとに給付金が支給されますので、受講期間中は6ヶ月ごとの支給申請手続きが必要です。
6ヶ月ごとに、必要書類を忘れずにハローワークに提出しましょう。
また、全ての受講期間が終了したら、受講修了日の翌日から1ヶ月以内に必要書類を提出して、最後まで給付金をしっかりと受給してください。
3-⑥ 雇用された場合は追加20%の申請
資格試験に一発合格し、登録が必要な資格は登録し、受講修了日から1年以内に就職した場合は、受講金額の20%の追加給付を受けることができます。
雇用保険の被保険者として雇用された翌日から1ヶ月以内の申請手続きが必要になりますので、就職・転職次第、早急に追加給付の申請手続きを行いましょう。
4.専門実践教育訓練の効果をわかりやすく解説
厚生労働省は定期的に「労働政策審議会」を開催し、雇用の安定や就職の促進のための制度拡充について議論しています。
教育訓練給付制度は政府の雇用政策の中でも重要な制度の一つで、制度利用者のデータが多く公表されておりますので、実際の効果を確認していきましょう。
4-① 20代~50代まで満遍なく利用している
令和5年11月に公開された最新データでは、教育訓練給付制度は各年代で満遍なく利用されており、特に40代の利用者が最も多いという結果になっています。
専門実践教育訓練 | 特定一般教育訓練 | 一般教育訓練 | |
10代 | 0.1% | 0.0% | 0.0% |
20代 | 22.3% | 11.8% | 20.7% |
30代 | 25.4% | 21.2% | 27.2% |
40代 | 26.7% | 32.1% | 29.1% |
50代 | 19.6% | 26.6% | 19.1% |
60代 | 5.7% | 7.6% | 3.7% |
70代 | 0.7% | 0.2% | 0.2% |
専門実践教育訓練・特定一般教育訓練・一般教育訓練のいずれの制度においても、40代が最多の利用者層です。
年齢で教育訓練給付制度の利用を悩んでいる人がいるかもしれませんが、勉強をするのに年齢は全く関係なく、向上心があるのであればぜひ新しい資格やスキルの習得に挑戦しましょう。
4-② 専門実践教育訓練は賃金上昇効果がある
専門実践教育訓練の利用者の公式アンケート調査によると、どの年代でも明確な賃金上昇効果が明らかになっています。
賃金アップ | 変化なし | 賃金ダウン | |||||
3割以上 | 1~3割 | 0~1割 | 0 | -0~1割 | -1~3割 | -3割以上 | |
30歳~34歳 | 22.2% | 22.8% | 11.1% | 18.7% | 7.0% | 9.4% | 8.8% |
35歳~39歳 | 21.7% | 22.4% | 6.2% | 18.0% | 5.0% | 12.4% | 14.3% |
40歳~44歳 | 15.6% | 22.2% | 7.8% | 14.4% | 4.4% | 16.7% | 18.9% |
45歳~49歳 | 17.7% | 16.7% | 8.3% | 20.8% | 1.0% | 14.6% | 20.8% |
50歳~54歳 | 23.2% | 14.5% | 4.3% | 21.7% | 4.3% | 8.7% | 23.2% |
55歳~59歳 | 11.7% | 6.7% | 6.7% | 15.0% | 1.7% | 16.7% | 41.7% |
アンケート調査によると、受講者全体で5割の受講者が賃金アップしており、35歳未満に限定すると6割の就職者が賃金アップに成功しています。
50代後半になるとさすがに再就職で賃金ダウンする人の割合が増えますが、「専門実践教育訓練を受けなければそもそも再就職できない」「賃金ダウンの幅を縮める」などの効果が期待できますので、決して50代後半からの教育訓練が効果がないと言えないと理解しておきましょう。
4-③ 専門実践教育訓練の就職効果
専門実践教育訓練の利用者のアンケート調査では、各年代で明確な就職効果が見られています。
3ヶ月以内 | 3~6ヶ月 | 6~12ヶ月 | 1年以上 | 就職せず | |
30歳~34歳 | 73.5% | 6.4% | 2.9% | 1.0% | 16.2% |
35歳~39歳 | 70.8% | 4.6% | 4.1% | 3.1% | 17.4% |
40歳~44歳 | 59.0% | 9.0% | 2.5% | 3.3% | 26.2% |
45歳~49歳 | 53.6% | 8.8% | 6.4% | 8.0% | 23.2% |
50歳~54歳 | 56.5% | 8.2% | 8.2 % | 8.2 % | 18.8% |
55歳~59歳 | 40.7% | 18.5% | 8.6% | 6.2% | 25.9% |
専門実践教育訓練の就職率は8割を超えており、全体的な就職率は約8割と高い水準を維持しています。
教育訓練給付制度を利用すれば、専門的な資格やスキルを身に付けることで、明確な就職率アップの効果が見込めます。
5.まとめ
当記事では、専門実践教育訓練給付金をわかりやすく解説いたしました。
専門教育訓練は少し手続きが煩雑なものの、しっかりと受講すれば就職率アップ・賃金アップなどの様々な効果を受けられます。
また、最大で受講料金の70%の給付金が支給され、生活費として教育訓練支援給付金が支給される場合もあるなど、かなりお得な制度です。
興味がある講座があれば、ぜひ在職中でも離職中でも、新たな資格・スキルの取得に挑戦してみてください。
また、手続きに関しては、改めて最寄りのハローワークに確認するなどして、しっかりと申請手続きを進めていきましょう。